企業に勤める人ならば分かる最近の言葉にコンプライアンスと規制緩和がありますよね。今日は、その中でも「コンプライアンス」を。
コンプライアンス。遵守の意味で、具体的にはルールを守る、という趣旨で運用されている、この言葉。日本人の多くに記憶されているのは、雪印事件や食肉偽装事件のような産地偽装や品質偽装の事件。事件がメディア各局に大きく採り上げられ、広く世に知られています。事件の結果、気付けば反社会的な会社とみなされ、取引先の多くから取引停止を突きつけられ、廃業や破産に至るというもの。こんな経緯を見て、最近、企業の動きとしては法制遵守、規則遵守の徹底が図られているように思います。
ところが。良いことずくめの筈のコンプライアンスが大変ユニークな運用をされているケースもあるように感じています。コンプライアンスを大儀として掲げた以上は、ルールをしっかり守り抜くことこそコンプライアンスの目的であるかのように勘違いして運用されているのです。
実は、コンプライアンスの目的は「お客様の信頼を守るためにある」。これ以上でも以下でも無いのです。本質的にどうでも良いことを確認するために貴重な時間を消費していたりしませんか?何か勘違いしてコンプライアンスを運用していませんか?
コンプライアンス。確かに重要な事なんですが「信頼を守る」といった視点に立てば、どうでもよいことに対して悪戯に時間を費やしてはいませんか?
メリハリを付けてはどうか?といつも思うのですが、当面は斯様な運用が続くのでしょうね。本件、当面は仕方の無いこととして頑張るより無さそうですね。