ノエル・ティシー著 (小林規一訳)東洋経済新報社発行
価格 2,300円+消費税
出版 1994年 8月
2001年4月現在は、世界に冠たる大企業且つEXCELLENT COMPANYとしての位置付けを確固たるものにしたGE。そんなGEも、さかのぼること十数年前には収益減少・経費微増・指揮系統の混乱といった大企業病特有の症状が蔓延していた時代があった。
1980年代半ばから大リストラを行ってきたウェルチが有名ですが、一人で行えたものではなく、GEには強力且つ有能な部下がいてこそ実行できたことを誌面で証明する本。本の帯にも記されていますが、インサイダーとしてかかれている本は貴重なもので、実際にここまで詳しく書かれているものは少ないのです。この本を読むと、危機を示すINDEXとは何か?危機への対応方法は?危機に際してリーダーが取るべく最低限のことは?が明確に理解できると思われます。
全ては、ジャッジメントです。リーダーは全体を良く認識のうえ、必ず判断を下すことが最低限必要なことであると同時に、最重要事項でもあることが理解できると思います。
大企業なんだから、判断は明日でも、来月でも良いなどと考えていては、21世紀のビジネス界の時の流れを考える際に、遅い!のは明白。そんなことでは、これから重要になる「生産性」の向上や改善が出来ない、ということが分る本です。内容に就いては、全てを肯定するものではありませんが、半分強は日本人も共感し、実施できる極めて単純なことばかりです、後は知恵を絞って具体策に落とし込むだけ。
そういうことを理解させてくれる本です。一度読んでみてはいかがでしょうか?