★★★☆☆ ザ・知的漫才 結局わかりませんでした

著者:ビートたけし

発行:集英社文庫
価格:571円 
出版:1999年07月

 

 天才たけしのものを見るときの「切り口」に驚くことの多い一冊。

 

 そりゃ、日本を代表するような専門家9人と知的なトークバトルをするようなもので、一般の人がそれほど知らないことが多い言葉が出てくるが、そこは「たけし」。

 

 オイラ知らない、教えて、という言葉によって、専門家が手取り足取り教えてくれるのである。

 といっても、相応な説明ですが。

 

 この本の難点は、せっかく専門家がいるのに「手取り足取り」説明してくれても、「根掘り葉掘り」聞き出せない、調べ尽くせないこと。

 

 誌面の都合もあるだろう、読者のレベルにあわせて削ぎ落としたこともあっただろう、けどね、せっかく知的好奇心をくすぐるような内容なんだから、もう少し「突っ込み」があっても良いのでは? ボクは欲求不満になって、色々ネットで調べ始めたけど。

 

 でも、そこで、ふと考えた。ん?、、、そうか、その好奇心をくすぐっておしまい、とすることで読者の学習意欲を高めようという作戦か?

 だから「結局わかりませんでした」としてるのかな?

 

 いずれにせよ、好奇心はくすぐられます。

 専門書を読む前に入門書を読むような感覚で、この本を読むと日常生活に刺激が増えてくるでしょう。