筋肉を増やして肩こりの解消と免疫力を強化しよう!

ダンベルは5kgと10kgを2個ずつ
ダンベルは5kgと10kgを2個ずつ

作成日:2011/07/26

更新日:2020/09/16

テレワークだ!通勤ない!でも運動不足だ!

ということで肩こりに悩む人が増えているようです。

今回、ダンベルを使った室内運動による解消法をまとめました。 

 

原因や年齢などひとそれぞれ違うので、解消法も違います。

私の場合は、広背筋の稼働減少が原因と思われ、背中の刺激と筋トレ、そして有酸素運動で解消した事例です。

肩こりに悩む私に上司が言った言葉

肩こりが酷くて…そんなことをいう私に対して、

ジムに通う上司は、なぜ通うか理由を説明を始めました。 

  • 体を使う時間が多い人は、頭を鍛えるべし。
  • 頭を使う時間が多い人は、体を鍛えるべし。

聞いたときは「ふーん」といった程度でしたが今思えば実に奥深い。

日頃デスクワークしかせず、体を動かすことがないと体調を崩すものです。

 

汗をかかなければストレスを解消できず、体の血流も悪くなります。

加えて、肩こり、猫背、眼精疲労、偏頭痛など諸症状は悪くなるばかり。

 

だからこそ運動すべき、という助言でした。

 

体調不良の予防法

 

肩こりに始まる運動不足による諸症状。

これを回避する方法は、運動の他ありません。

 

私の場合は、典型的な運動不足なので、少し運動をすれば効果は出るかも知れないと、半信半疑ながら運動を続けました。

 

実際にやり続けたことは以下の2点です。

  • 週に一回の筋トレと有酸素運動を合計1時間。
  • 加えて、別の日に約30分のダンベル運動。

筋肉に免疫機能を整える役割があった

人間の体に備わっている免疫力を強化するには以下5点が必要とわかってきました。

特に腸内環境や筋肉の免疫機能との関係は、近年になってからわかってきたことで、現在大変注目されているんです。

  1. 食生活の改善(肉より魚、菜食とか)
  2. 十分な睡眠
  3. 毎週1〜2かいお適度な運動
  4. 禁煙
  5. 腸内環境の改善

そんな折に、Yahoo!ニュースにあったプレジデントオンラインの記事「新型コロナに感染しても「軽症で済む人」と「重症化する人」の決定的な違い」に出ていた「IL-6」という物質にデジャブーを覚えて、検索すると、ありました!

 

過去のNHKスペシャルのページに行き着いた次第です。

 

筋肉が放つIL-6という物質

 

NHKスペシャルの「人体」という番組です。

筋肉から出る「IL-6」という物質は、免疫細胞の暴走をくいとめたり、促進したりする2つの機能を持つことが紹介されています。

 

興味のある人は以下リンクを読みましょう。

NHKスペシャル

NHKスペシャルのために受信料を払っているといっても過言ではないくらいの看板番組。

NHKスペシャル「人体」驚きのパワー!“脂肪と筋肉”が命を守る

大注目!筋肉が作りだすミオスタチンなどのマイオカインの健康効果

ざっくりまとめると、

  • 脳だけでなく人体全てで体を管理していることがわかってきた。
  • 中でも、筋肉と内臓は免疫活動にも貢献するので筋肉量や腸内環境はとても大切。

ということです。

 

IL-6が脂肪燃焼効果の鍵

 

記事(NHKスペシャル「人体」驚きのパワー!“脂肪と筋肉”が命を守る)から以下青枠へ引用します。

筋肉を動かすと、IL-6を放ち、脂肪燃焼を促す効果、血流が良くなる効果があります。

 

しかも、免疫機能を正常な範囲に維持する機能を持ち、暴走による過剰反応(アレルギー反応)を防ぐ可能性も注目されているということです。現象は確認され、いずれは、ナゼ七日其の理由も究明されてゆくでしょう。

L-6とは、もともと日本人が発見したメッセージ物質で、むしろ免疫を活性化する物質として知られていました。ところがペダーセン博士の実験では、IL-6の働きによって、メタボの人の体内で異常放出されている「敵がいるぞ」というメッセージ物質・TNFαの量を大幅に抑えるという結果が出たのです。山中さんも、「IL-6は、状況に応じて、免疫の暴走の促進と抑制という両方の作用をもつ可能性が指摘されている」と語ります。IL-6の多面的な作用が少しずつ知られるようになってきました。

 

運動で筋肉を動かすと、エネルギーを消費して過剰な脂肪を燃焼させる効果や、血流が良くなる効果があることは知られていますが、その他にも、メッセージ物質を出すことによって「体の状態を正常に保つ」という未知のパワーが秘められている可能性が、注目されているのです。

どうですか?

筋トレしたくなりませんか?!

 

以下、色々買いてますが、最低限必要なものは、10kgダンベルを2つ、フラットベンチを1式。

これだけあれば十分です。

肩こり対応の筋トレメニュー

 

テレワークを原因とした肩こりは、人それぞれに原因があります。

私の場合は、背中の広背筋と、肩周りの三角筋や僧帽筋を刺激すると治りました。

肩こりを解消する、一つの成功事例としてみていただければ幸甚です。

 

週1〜2回の筋トレメニュー

 

5つのメニューを40分。これを週に一回。

最長1時間ほどやっても良いかもしれません。

 

1番から5番の順番で運動をします。

1番と3番はしっかり5kgのダンベルでさえ、きついですが筋肉を刺激できます。

5番の有酸素運動は、汗をかいてストレス解消するためです。 

  1. バックランジ20回X3セット(両手に各5kg)
  2. ダンベルベンチ10回X3セット(両手に各10kg)
  3. ダンベルベントオーバーローイング10回X3セット(両手に各5kg)
  4. シュラッグ10回X3セット(両手に各10kg)
  5. ダンベルデッドリフト10回X3セット(両手に各10kg)
  6. 有酸素運動のステップを20〜25分(踏台昇降運動)

 

追加の筋トレメニュー

 

上記は、週一回の筋トレと運動メニューです。

加えて、もう一回やる30分程度の筋トレは、1番から5番までの筋トレのなかで肩こりが楽になるメニューを選んでやっています。

気分次第で、全部やるとか適当なんですが、肩こりが楽になるメニューに絞ってやっています。

 

結果は上々

 

個人の感想に過ぎないので、私の場合は効果があったとご理解ください。

 

前述の二種目をするだけで肩こりから解放されるか疑問でした。

でも、肩こりから解消されたんです。

 

本当に不思議なものです。

以前ならマッサージに通ったり、鍼治療を試しましたが、一向に治りませんでした。

 

でも、運動をしたら3週間目から一切!

一切症状が出なくなったというのが運動の威力です。

 

四肢を動かす肉体労働が多い人は勉強をしなさい。

一方、ストレスの多い考える労働が多い人は運動しなさい。

というのが、上司の言葉なんだと思います。

 

疲れを感じていても、頭脳の疲れと肉体の疲れは別物で、バランスをとるように運動せよ、という助言なんですね。

 

人それぞれ、肩こりの原因は異なりますが、私の場合は運動が全てを癒しました。

 

肩こりに悩む日本人が多いと言います。

皆さんの原因は分かりませんが、一度は運動を試してはいかがですか?

筋肉は全てを癒す!(と信じる者は救われる)

筋トレに必要なものは何か?と言っても簡単なもので十分です。

 

但し、ブランド品を買った方がいいです。

怪しい見慣れぬブランドの場合は、中国からの売り逃げの業者である可能性もあるので、製品の品質を保証するブランドを背負った製品の購入を勧めます。

 

室内器具として、ダンベルは5kgと10kgを2個ずつ、ブルワーカー、フラットベンチ、ステップを用意して、ジムに行かずともトレーニングを有酸素、無酸素運動の両方に対応できるようにしています。

 

自重でトレーニングを完結させる方法もあるとは思うけど、ダンベルとフラットベンチは最初に買った方が良い道具です。トレーニングメニューを柔軟にこなせるようになるので大変便利です。

 

ダンベル

 

5kgと10kgのダンベルを2個ずつ買いましょう。

面倒なら、重量可変式の10kgダンベルを2個でも構いません。

 

IROTECGOLD' GYM 、SENOH等フィットネスジムで採用が多いブランド品が安心です。

 

インチキ製品を使うと、筋トレ中にグリップからダンベルが足に落ちて大怪我とか、器具がぐらついてトレーニング効率が落ちるなどの心配が減ります。

 

細かい点で安心出来ない製品は、安くとも避けるほうが良いと思います。

 

今後、筋肥大が進むことを考えると、重量可変型ダンベル(販売:ゼビオ)もおすすめ。

 

予算に余裕があれば、2kgから24kgまで重量可変式のボウフレックス製品を買いたい。

セールを待つか、或いは財布に貯まるのを待つか、悩ましい。

ボウフレックスのセレクトテックダンベル

 

正しい姿勢、ポーズで負荷をかけるとダンベルへの投資は元を取れます!

50歳にもできる、無理なく負荷を上げてゆくやり方をすれば、肩こりを解消する筋トレを見つけられます。

 

ベンチ

 

下の画像のようなものがフラットベンチと呼ぶ器具です。

ダンベルを使ったトレーニングに使います。

 

力を入れている状態で器具が壊れると危険なので、IROTEC、GOLD'S GYM、adidas やSENOH等フィットネスジムで採用が多いブランド品を使うと安心です。

フラットベンチ(販売:ゼビオ)も良いでしょう。

ステップ台

 

コナミブランドのステップ台です。

最低でも20分間踏み台昇降をすることで、しっかり汗をかけます。

20分なんて、好きなYoutubeを見ていたらあっという間です。

 

最初は安物でもいいと思っていましたがブランド品をおすすめします。

使い始めて4年目に突入しますが、見た目の変化なし、軋み音もありません。

 

ユーザーの最大体重は100kg。

トレーニングメニューのCDも付いていると思うので、運動メニューに困ることはありません。

CDのメニューに飽きたら変わりメニューとして、Youtubeのメニューを使えば十分です。

ちなみに、GOLD'S GYM公式通販ならReebokステップ も扱っています。

Reebokの場合、高さを三段階で調整出来る他、高さも稼げるので、有酸素運動に使うだけでなく、筋トレ時の器具の代用もできる優れものです。

 

ブルワーカー

 

ブルワーカーは思った以上に使える器具です。

腹筋や広背筋、リストカールにも工夫して使えるので、万能マシンです。

 

週末はジムに通いますが、平日は無理という人も多いと思います。 

 

そんな時は、自宅内で筋トレをして、道具にブルワーカーを使います。

 

 

基本的に付属の冊子で紹介されているポーズと運動でトレーニングになります。

 

もし飽きてしまえば、Youtubeに出ているブルワーカーを使ったエキササイズ動画を見ながら運動すれば十分です。

 

その程度で十分なので、週二回の運動や筋トレを習慣づけ、汗をかくと気分が変わりますよ。

筋トレをした後に、ステップエクササイズをしましょう。

 

ステップの運動量の目安はタオルで拭きたくなる汗をかくまで続けることです。

 

こうして汗を掻くことで、運動が私の体調を整えました。

個人差はあると思いますが、一度試してはいかがでしょうか?

 

肩こりに悩む人、仕事のストレス解消策が見つからない人の助けになれば幸いです。

 

食事はどうする?

 

夕食は週に軽めに2日ほどしか摂らず。

夕食を摂らない日は柿や林檎を一つ食べて空腹を紛らわしています。

 

しっかり夕食を食べた時と比べると、起床時スッキリです。 

消化器官への負担が小さいためか、寝付き良好、起床時は気分スッキリ、しかも、胃もたれもないし、気分爽快です。

 

どうしても食べたい場合はプロテインを飲んではいかがでしょう。

 

ザバス・ウェイトダウンなら、ほんのり甘いので、空腹感の紛らわしにちょうど良かったです。牛乳で溶かして飲むと、胃にも優しい。

減量時に不足しがちなビタミンも入っているので嬉しい。

 

肩こりを解消する筋トレの勧め

肩こりの要因は、疲労物質が蓄積するとか、筋肉が硬直するとか言われていますね。

 

個人によって原因が違うなかで、私が肩こり解消に成功した筋トレメニューを紹介したに過ぎません。

本当にいろんな筋トレを試しました。

 

その中でも効果のあった筋トレメニューのみ継続しているに過ぎません。

但し、下半身に変調するとよくないので、上半身の筋トレも採り入れると言ったバランスも調整しています。

 

ダンベルの重量は悩みましたが、高すぎる負荷は無意味と整理しています。

 

10回1セットをギリギリでもやり切れない負荷のダンベルは、過剰負荷と思います。

 

怪我の原因にもなるので、意味不明な高い負荷をかけた運動は避けましょう。

 

特に肩こりの場合、筋肉の収縮運動を促すことで、筋肉内部の血流を刺激しているように思うので、しっかり筋肉を動かせることを重視しています。

 

この記事が参考になれば幸いです。

余裕の重量よりも少し重めのダンベル、これが最適重量と思うので、皆さんも頑張ってください。

 

世界、インターネットの自由度を見ると

2013年、インターネットが当局による検閲をどれほど受けているか?を図で示すと、下のようになるようです。三段階で評価していて、完全自由/一部自由/自由ではない、で評価。


白いエリアの国は完全自由鵜なんです。

絵を見ると、想像と違って、自由な国は僅か。少数派なんですな。

この情報が正しいとすると、日本のネットは自由度が少ないとか言う人は、調べもせず言っている素人か、或は誰かの意向に沿う発言をする政治的活動をする人ですな。


完全自由な国は、アジアでは日本とフィリピンのみ。中国は勿論、共産党による検閲を受けているので「Not Free」自由ではない、との評価です。

そして、大洋州はオーストラリアのみ、なぜかニュージーランドは一部自由らしい。


意外なのは欧州。ポルトガルやスペインは一部自由、アイルランドも完全自由ではない。

おってカナダも一部自由ですね。意外にも完全自由ではない。


流石にアメリカは完全自由。南アも自由なのは驚いた。本当か?アパルトヘイトにしこりもあるだろうに、ネット自由ならば掲示板での発言はかなり激しいと思うのは自分だけか?


トルコも意外に完全自由。イスラム圏なんだけど、自由なんだなぁ。意外だなぁ。

この評価基準があっているなら凄いことだけで、本当か?


英語を読める人限定だけど、詳しく読みたい人は、下の図をクリック!

Freedom-Houseのページなので英語ばかりだけど、難しい単語は使ってないから読めないことはないぞ。

Internet Censorship Around The World

同情はしない、けれど反日デモは悲鳴にも見える

昨日の午後四時半、2ちゃんねるのトピックで、東京工業大学世界文明センターのウェブサーバがハッキングされて、写真のようなことになっているとの情報が。

 

さすがにハッキングされているウェブサーバーにパソコンでアクセスするのは気が引けるので、携帯からアクセスしてパシャリ。ウィルスが仕込まれている可能性もあるので、パソコンでは避けた次第。

 

その前には最高裁のウェブサーバーが同様にハッキングされたり。民間企業のほうがセキュリティが堅牢なのか、企業ではない機関へのハッキングが続いている。

 

こういった仕打ちに対して、どう思うであろうか?

呆れ返るよりないけれど、こんなことでもしない限り、鬱憤が晴れない環境に追い込まれている中国人を気の毒に思うよりない。中国人といっても、共産党員ではない人のこと。党員に統治されている人民のことである。

 

国民人口は14億人ほどいるけど、そのうち、共産党員は僅か7%弱。その僅かな層が、社会の頂点に君臨し、国や人民を統治するのが中国。93%は共産党の作った枠内で働くよりないけれど、改革開放以降拡大した貧富の格差に対する不満が、いま一番の課題。人民にとっても、共産党にとっても問題はそこに焦点を得る。

毛沢東の肖像画をデモ隊が掲げているのは、昔に対する郷愁を表すシンボルなんだと思う。

以前なら、例え貧しくとも皆等しく貧しいので、問題とならなかった。

 

でも今は違う。

特権階級は米国GMのキャディラック、或いはベンツを運転手付きで乗り込み、スーツも一流海外ブランドを身につけ、レストランだって大衆層とは異なる。

一方の大衆は各省で定められた最低賃金を僅かに上回る賃金をもとに生活する。

 

かたや資産10億円、かたや年収30万円程度。この格差が縮まる様子が無いばかりか、物価上昇もあいまって生活向上の実感さえない。会社の中では昇進する機会も少ない。要は、改革開放以降の富の再分配システムが機能していないこと、人民にも相応のメリットが分配されていないことが最大の問題点なのだ。

 

日本では以前、一億総中流意識、という言葉があったけれど、中国だとどうなるのだろう。

適当な言葉が思いつかない。

 

そういった不満をぶつける先として、反日デモがある。

共産党当局の取り締まりを免れる唯一の集会やデモが反日。

 

実際にデモ隊、或いは暴徒化した集団によって破壊、略奪されたのは日本企業製品だけでなく、RolexやDior等高級ブランド品もある。富の不平等に対する表現方法とは思うけれど、表現の自由の歴史が乏しい中国の人には、別の方法が思い浮かばないのだと思う。

 

今回の反日デモは、統治される中国人民の悲鳴だ。

卑劣な方法を採った奴らに同情はしない。けれど、これは悲鳴を表現したものだ。

 

中国に駐在する知人もいる。

極度の緊張のなかで生活する日本人に被害者が出ないよう祈るばかり。

中央軒のカレーちゃんぽん

チェーン店の中央軒でカレーラーメンを食べる。

このカレー味、病み付きになるんです。高血圧間違いなしの塩分があると思うけど、たま~に食べたくなるジャンクフード。特に、夏場に最適な食べ物。

 

お味のほうは、普通のカレー味でトロミが付いた濃い目。

汗をかく夏場は丁度良い塩加減。

だけど、通年ベースでこの塩味を食べ続けたら間違いなく高血圧になるだろう塩加減。

まぁ、ラーメンのスープを全量飲み干すことを考えることが、そもそも良くないけど...。

 

決して美味ではないけど、時々食べたくなるのが美味いものというもの。

いつも美味なるものを食べていれば満足するほど人は単純ではないもので、時々方向性の違うものを食べたくなる。

 

マクドナルドのハンバーガーと同じくらい、滅多に食べないけれど、極々稀に無性に食べたくなる不思議フード。今年の夏は暑くなるそうだから、今年はあと二回くらいはたべそうだ。

★★★★★ 街場のメディア論

街場のメディア論 (光文社新書)を読了。

常々感じていた疑問に応えてくれるかもしれないと思って買った本。

要は「メディアは権力者へ批判さえしていれば生き残れる、正当性を保持出来る」と常々感じていた疑問に対する一冊と思って読んだもの。新聞やテレビ、週刊誌を読むと、こうした感じ方は稀なのか、それとも他にも同じ感じ方をしている人がいるのだろうか?そんな疑問に応えてくれるかも知れないと思って買ったもの。

 

結局のところ、批判さえしていれば生き残れる可能性は高いし、先ずは批判から始めることは、メディアという生業の特性上、必要なこと、ということは分った。

 

例えば、消費増税でもいいし、不審火による火事であってもいいし、記事のネタとしては何でもよい。最初の印象と、最後の結論が真逆のケースもあるはずなのに、そういう場面で必要な訂正記事を書かないことが多いのだ。つまり、警察の調査の進捗に伴い、事実が明るみになるにつれて、事態が初期報道内用から変わる場合には、自分自身でも情報収集しないと、結果として誤った初期報道を鵜呑みにすることになるのだ。訂正記事は自己批判でもなんでもない、真実を報道する行為なのに、メディア界は追跡報道が少ないので要注意ということであった。

 

他にもこんなケースも同じように違和感を持っていた。

「今日、国道で少女がひき逃げされる痛ましい事件が起こりました。こんなことが有って良いのでしょうか?」といったテレビ報道も同じこと。テレビ局側が一方的に「正義」を翳しているようなもの。だけど、その主観的な報道は何とも安っぽい。要は報道こそ価値あるサービスなのだ。事実を報道すればよいのに、なぜか価値判断まで入れて放送する。更にいえば、警察の調査の結果、誤った内容であったとしても、今度は「警察の調査方法に問題があると思われます」となるから、正直なところニュース報道番組がコメンテーター用の番組に成り下がっているようなもの。

 

いつからテレビは目を見張る存在ではなくなったのだろう。

見聞が広がるような番組を見たいし、ニュy−巣番組も見たい。

いま、こうした欲求に正面から応えてくれているのは、NHKくらいしかない。

しっかり制作費用を使って取材しているので、長期ロケが必要な番組もあるし、見ていて驚く内用もあるし、楽しい。

 

こういう番組が少なくなっている民放各社の関係者に見て欲しい番組。

とはいえ、くだらない番組でも見てしまう視聴者側も同罪。

 

視聴者側の知的好奇心の水準が低下している証かもしれない。

そんな風に思いました。

★★★★★ リーダーに必要なこと(ローマ人の物語を読んで)

ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上) (新潮文庫)

塩野七生氏の有名ベストセラー「ローマ人の物語」を読んでると、もっと早く気づけば良かったと思うことが多い。読み進めるうちに気づいたことへ印を付けているんだけれど、たくさんある。しかも焦るくらいに。

 

例えば、以下の点。

 

- 引用 -

優れたリーダーとは、優秀な才能によって人々を率いていくだけの人間ではない。率いられていく人々に、自分たちがいなくては、と思わせることに成功した人でもある。持続する人間関係とは、必ず相互関係である。一方的関係では、持続は望めない。

- 引用終わり -

 

そう。正しく、その通り。人はお給料さえあれば働いてくれる。けれど、最高のパフォーマンスになるかどうかは、その人がどれだけやる気になってくれるかどうか、これに尽きる。 

やる気にさせるために必要なことの内、一つを学んだに過ぎないけれど、こういう言葉は読み手が欲している時にしか頭に染み込まないものだし、欲している時にしか目に留まらない。

 

ボクの場合、それが今だったんだなぁ。遅いのか、早いのか、それは分らないけれど、今まで欲しなかったことを欲し始めたことは成長の証かも知れない。

「脱原発」とは「脱○○○」となる

「原発」の部外者の企業や団体は不用意な発言をしてはいけない。例えば東海テレビ「「セシウムさん」放送とか、やってる場合ではない。政界では、もっと大きなうねりとして採り上げられているからだ。有権者としては脱原発によって、誰が活気づき、誰が影に追いやられるか見る必要がある。逆に原発推進によって何が起こってきたのかもよく理解出来る筈だ。

 

いま、脱原発を掲げ、もはや「思想家」ともいえる国内活動家が活発化している。

福島原発の事故によって其のリスクを改めて知らされ、かねてより反原発を掲げた集団が活発化しただけでなく、原発推進派の鞍替えだって起こっているほどだ。しかも、経済事情や代替えエネルギー政策は知らぬ存ぜぬとするあたり、もはや思想家と呼べるほどだ。

 

色々憶測はあるけれど、脱原発を掲げる政治家には、古い政治体制からの刷新を狙っている意図があることを忘れずに。脱原発を現実的に推進するならば、国内エネルギー政策としてエネルギー調達方針、そしてエネルギー確保の技術革新をどうするのか、その結果重要な輸出産業として検討していた海外向けエネルギー関連インフラ事業の輸出振興策をどうするのか?ここまで考えないと現実的に「脱原発」を推進することは難しいのだ。本来であれば先ず不可能とも思える議論の規模だなのに、現実には内閣でさえこの有様。本気で「脱原発」を考えているように見えないのだ。だから「原発」によって権力者となっている政界の大重鎮達を権力や機関の要所から外そうとする活動にしか見えないのだ。

 

もし、政界が独断で脱原発を推進すれば、大手企業による製造拠点の海外移転が更に加速する可能性がある。国内雇用は無視出来ないとして、国内にとどめた企業でさえ、電力不安が重なれば工場の一部を移転させるに違い無い。 

 

だからこそ、政界、経済界、そして実務を良く知る官界の三者連携して検討する必要があるのに、今回この三者バラバラなのだ。しかも閣内でさえ不一致。

 

原発によって大重鎮となった人が誰かは書かない。

政界の歴史を調べればよくわかること。

 

ネット時代は調べる気さえあれば10分で概略はわかるはず。

その後でネット以外の信頼出来る情報ソースで調べ、裏付けをとれば充分。

 

ヒントは終戦から10年程度経った頃のこと。

あの頃の政治家は、現在に課題を残したとはいえ、立派な仕事をしたと言える分類とは思う。けれど、今の時代にも大きな影響力を残すのも如何なものかと思う次第。

 

致し方ないとも思う。

こうしたことは政界だけでなく、財界だって、官界だってそうなんだ。

 

でも日本が特殊と思うなかれ。

よく調べてみればわかるはずだ。

アメリカだって、英国だって、ロシア、中国だってそうなんだから。

日本の新幹線ってすごいんだぞ

日本の新幹線のは、それほど語られないけれど実にすごいのだ。

 

スピードが出る車輛を運行するには、ハイスピードで移動する車輛が必ず安全に止まること。これを徹底出来ないとスピードを出せないのは当たり前のこと。

 

だからこそ、列車が停止するのに十分な距離を確保しておく必要がある。つまり、先行車輛との接触や追突がないようにする必要があって、鉄道システム全体に安全装置を配置している。

 

具体的には、新幹線を利用する乗客には気づかないけれど距離にして1km毎にセンサーがあって、先行列車との距離が3kmになると時速160kmに減速、更にその距離が2kmになると時速30kmへ減速。

それでも距離が詰まり1km以内になると停止する、という徹底振りなのだ。

 

まずは、これだけの安全装置が全て不具合を起こさないと事故は起こらない。

逆に言えば、これだけの装置があって、しかも運用を徹底して初めて安全運行が実現される。

もっと言えば、運転手が異常を視認すればブレーキをかけるはずで、何重にも安全装置がある。

 

こういうことが日本の新幹線の安全神話の裏にある。

だからこそ、なにがしかの事故が起これば、その原因を究明して、今後の事故防止策として改善策を施す。こういった一連のサイクルを、軽微な不具合が対象であっても、しっかり分析し、対策を施すことで安全が成り立つ。

それだけ凄い事なのだけど、中国では原因の究明よりも鉄道省の面子や責任逃避が優先された。

想像ですが、共産党内の手柄の取り合いや、失敗事案の責任押し付け合いがあるからと思う。

 

世界のメディアが注目するなかで、事故車輛は解体され、土中に埋められたことは記憶の通り。

この行為に対する国内はもちろん、海外からのバッシングの大きさに温家宝首相が現地を訪問したり、埋めたはずの車輛を再度掘り起こすに至った。

視察といっても事故から6日目となる7月28日のこと。

しかも、医者の許可が出たとの言い訳つきで、首相の面子を守る対策は充分になされたようだ。

 

経済発展著しい国における、共産党周辺の特権階級と、そうではない一般大衆の間の大きな溝が浮き彫りになっている。

発展しても一党独裁。この体制が優先された。

 

こうした行為はいつになれば止まるのだろう。

亡くなった方には、ただただ、ご冥福を祈るより無い。

就職活動に勤しむ君へ

就職活動に勤しむ君へのアドバイスを!

 

右側の写真を見て欲しい。今日の日経朝刊一面特集記事でFacebookやGoogleが取り上げられているけれど誤解してはいけない。今日の日経朝刊の特集記事概要は、Facebookに尽きる。Google+との競争を説明しながら、Facebookへの関心を高める内容になっている。そりゃまぁ、持ち上げることを好ましいとする企業は多い。以下のように色々関心を持つ視点があるのだ。

 

例えば、

  • 将来の上場を考えると、証券会社を通じた広告も見込めるから読者に対してアピールしておいて文句を言う人はいない。
  • また、上場を機に日本市場へ更に積極的に取り組む可能性もあるので広告営業にもなるかも知れない。
  • 更には、Facebookとコラボした広告活動だって考えられるかもしれない。

とまぁ、あの記事には今後を見据えて、同社の将来を絶賛している側面があるのだ。

だから真に受けてはいけない。

でもウソというわけでもない。将来考えうることを書いているからだ。

 

けれど、一点だけ如何なものか?と思う点がある。

それは会社の就職活動で有利になるとの記載。

実際、そんなことはないと思う。

Facebookを知らない人よりは知っている人のほうが良いけれど、アカウントが無いと不利になるなんて聞いた事がない。

 

アカウントの有無なんぞ枝葉末節だ。

そんなことよりも一番重要なことは、その人がどんな問題意識を持って仕事に気付き、そして、個々の課題の解決に取り組んでゆけるのか?人材として見た場合、そっちの方が本質的に重要だ。

PCを使えるとか、ネット業界に詳しいとかは重要ではない。

実業界で働くのであれば、コラムニストのような批評家では喰えないし、実際に汗を流す必要がある。

 

仕事を進める際、ツールとして使いこなせばよいのがネットと技術。

だからこそ、ネットを知っていないと採用されないということはない(と思うぞ)。

 

因みに私の場合は、

  • 学生時代はバカであっても、無知であってはいけない。
  • 常識知らずの人は不採用だが、常識破りのタイプは可能性を見極めたい。

とまぁ、意外にアナログことを考えてますし、今も新入社員を見る目はこんな視点なんですよ。

 

まだ就職活動に勤しむ君!、さらにさらに、来年の就職活動に向けて準備中の君!

上に書いたように採用者の視点は複雑ではない。

シンプルに頑張ってください。

円高、なんとかならないか?

是非絵を見てほしい。

これは、世界主要国家の通貨がどれほど高く、或は安くなったのかを示したもの。

 

日本の他は、一部の小国家の通貨が高くなっているだけで、いわゆるG8で参加必須の国の通貨は安くなっている。まぁ、中国の人民元は除くけど。

 

大手経済新聞社に限らず、記事になっていることは

 - 日本経済の再浮揚のためにはFTAが必要。

 - なかでもTPPは無視出来ない。

 - 関税を撤廃して自由貿易を促進し、責任ある国家として責任を果たすんだ!

 - TPPは太平洋の貿易ルールを決める重要な経済圏。

 - 日本が加盟しないと韓国や中国が先に加盟する。

 - 日本は早く参加しないと主導的な立場をとれなくなる。

とまぁ、こんなことでしょう。

 

韓国の貿易がどれほど好調なことか。

前年比二桁で伸びているのは事実でしょう。

でも、日本に本当に必要なのはTPPか?

 

円高是正と思うぞ! 

TPPでも減税でもない。

もちろん公共工事積み増しでもない。

 

円高是正しかない。

先進国では日本だけ通貨が高くなっている。Fund筋と米国、英国にいいようにやられているだけのこと。リベンジはこれから!

分相応とは...

分相応。大辞泉によれば...

[名・形動]その人の身分や能力にふさわしいこと。また、そのさま。応分。「―な(の)生活をする」

 

この言葉を真剣に考えることは余り無かったけど、加齢とともに時々はそういったシーンに出くわすもの。先日、大阪を代表する繁華街、北新地のクラブに連れてゆかれたときに、この言葉をイヤというほど感じました。

 

お店の玄関は普通。

でも、なぜか伏魔殿のような何かを感じさせたのです。

そういった雰囲気を感じることは過去にも無かったので、当然ですが身構えました。

 

で、お客様と一緒にしたことと言えば

席に座り、ボトル一本空けて、女の子と少し話をした。

 

たったそれだけなんですが、お会計を見ればオヤ!マァびっくり!な金額でした。

でも、一番のビックリは、お店のスタッフの気配りの見事さと、客層の良さ。

客層は経営者しかいません。しかも関西では数少ない品の良い経営者だけ。

 

そんな場所へ、サラリーマンが混じったのですよ。

お会計ではなく、人物としての成熟度合いが不釣り合いと感じましたね。

 

良い経験をしました。

いつの日か、あの場所が似合う人物になりたいものです。

 

今も残る"戦後"...戦勝国の既得権

戦後を語る時、何を思い浮かべるのでしょうか?

 

今であれば沖縄米軍基地がしばしば注目されますが、身近なところにもあるもので、例えば食糧も一例になるでしょう。

 

日本の小麦の輸入国を見ると、米国、カナダ、オーストラリアの三国から殆どを調達し、その全ては実は戦勝国ばかり。小麦を使った食品を挙げればたくさんありますね。パン、うどん、ラーメン、スパゲティ、マカロニ、餃子の皮、味噌、醤油、クッキー、ケーキ、ケーキ、天ぷら、揚げ物の衣、お好み焼きもそうですね。

 

色々あるけれど、需要規模でいえば、パンはやはり大きい。

元々パン食の習慣が無かった日本人にパン食を普及させたきっかけは、学校給食におけるパン食。そして、その背後には当時のアメリカの政策が影響した。ビジネスとすれば"マーケティング"に該当するのでしょう。

 

日本国内での小麦需要を拡大させるには味覚の洗脳が手っ取り早いとして、子供に食べさせることから始めたという深謀遠慮。人間は20歳になるまでに経験していない味覚に対しては、どうしても臆病になるもので、中には食わず嫌いにもなる。そういうこともあって、若年層から"市場開拓"に取り組んだと言われています。

 

そうして需要が増えた現在、どうなっているかといえば、SBS制度が導入されたとはいえ、今なお殆ど三つの国から調達しています。それが米国、カナダ、オーストラリア。いうなれば戦勝国の"ご褒美"のようなものでしょう。

 

ところで、いま、国内需要の90%程度を三国から調達しているけれど、本当に大丈夫?

これまでの経緯はどうであれ、これだけ小麦を食べる食文化が定着した現在、三国で凶作になればに本の食卓への影響は計り知れない。以前と変わらず、日本に輸出してくれる保障はどこにもない。自由貿易主義の論者はカネを積めば買えるとでもいうのだろうけど、穀物は単純な資本主義で語れない。

世界三大穀物は、小麦、大豆、とうもろこし。生産国各国の穀物に関する貿易政策は、国内需要を満たし、必要備蓄量を満たした上で余剰があれば輸出する、というもの。昨年はロシアが禁輸したことで、世界中の小麦相場が上昇しただけでなく、小麦需要の穴埋めでとうもろこしまで価格が高騰しましたね。

 

今までは何とか調達できたけれど、生産国でも足りない状況となれば輸出などする理由はない。その時、日本は?そして、日本の食文化はどうなる?

こういった、緊急事態や食糧安全保障を検討しながら、農業政策を進めるべきなんだけど、今の議論は「どうしたらアメリカに輸出機会を提供出来るか?」に腐心しているようす。TPPでは全農を抵抗勢力にした論陣を張るといった程度だし、非常に心もとない。

 

いつになれば「戦後」が終わるのだろう。

民間企業で出来るレベルに限界はあるけれど、経済活動レベル(国力)を落とさぬことで政治力や発言力を高める努力はしっかり果たしている。政治もしっかりして欲しい。

原子力の大きな利点はあるのに...

福島原発の事故以来、否定的な一面ばかりが強調されている。

 

最たる意見は、原発全て停止。

一方の最も楽観的な意見は、全て風力や太陽光発電に置き換えよう、というもの。

 

ちなみに、大阪府の橋本知事に至っては、電力需要の半分がエアコン向けと分かった以上、電力不足に陥った最悪のケースではエアコンをきって生活すればよい、とも言い出した。有権者の一部に焦点を移した言動にしか見えないが、一所懸命頑張っていることだけは分かる。斯様に、原発へのアンチ姿勢が金科玉条のように語られているけれど、生活レベルの安定、産業活動の安定、といった視点への考察が漏れているように思うのです。

 

例え話を挙げるとすれば、ヨーグルト、アイスクリーム、納豆、凍り豆腐、りんごが分かり易いかもしれない。全て、緻密な温度管理と湿度管理のうえで製造されているものばかり。りんごだって、年中食べられるようになったのは、果実を冬眠させる技術があってのことで、この技術にはガスと電気が必要なのだ。こういう商品は、電気と直結しないイメージかもしれません。けれど、実は電力あっての食べ物なんです。

これで電気が必需品であることが理解頂けたと思います。

 

改めて、冷静に考えたい。

原発が無理なら太陽光等の再生可能エネルギーで発電すればよいではないか?との意見がありますが、発電力の安定、電気需要の変動に対する迅速な対応、電力コストの点で、実は話に成らないほど原発は優れている。感覚的には「パがなければお菓子を食べればいい」と言ったとされるマリー・アントワネットと同じくらい太陽光発電のコストは高く、一方の原発の発電コストが安い。

 

但し、何か起こった時のダメージは大きい。それは不慮の事故に限定されることではなく、テロリストから原発爆破をネタに国家が脅される可能性だってある。そういうことを考えると、領空や領土、領海に対する安全保障が堅牢な国家でないと原発の安定稼働はあり得ないことが理解いただけるだろう。

 

そうした、安全保障にかかるコストも入れると原発の電力コストの優位性にも疑問符がつきそうだけれど、エネルギー源の分散を推進してきた過去30数年間の努力の結果として、漸く石油相場の乱高下にも耐えうる国家になってきた。こういう努力を全て捨て去ってよいのだろうか?

 

今目の前にある危機は、最優先で対応するべきだ。

けれど、福島以外の原発については異なる視点で考えてくれないと困る。

 

大衆迎合の与党が危ういのはこの点だ。民意はその時々の気分で変わるから、こういう時こそ、政治主導でしっかりと有権者をリードして欲しい。官僚だって、そういう政治家ならファンになってくれるはず。

キャッチコピーは突然にやってくる...

過去十年間、日本経済でどんなことが注目されたのか、或は注目されようとして時の政権が提唱してきたかをザックリとまとめてみた。

すると、こういったキャッチコピーは、アメリカからの年次改革要望書に準じた規制排除政策を推進するためのスケープゴートである可能性が極めて高いようです。

例えば...

- 1997年は「大競争時代」「メガコンペティション」。

- 2003年は「構造改革」「小さな政府」

- 2010年は「平成の開国」とか「第三の開国」。

といったコピー。

「大競争時代」の頃、国会討議では野党や反対論者が「慎重な検討が必要だ」として反論すると「今はスピードの時代だ」として詳細の検討をスキップされることもありました。

 

今に思えば、金融事業の規制緩和、持ち株会社制度の解禁等は日本の産業の歴史から見れば必然であった制度を廃止することだったけど、耳に心地よいコピーや危機感を煽られた演説を聞いてしまうと、目が霞むんでしまうもの。

 

具体的に見ましょう。

1997年は「金融ビッグバン」とか「円の国際化」といったサブコピーまで出てきて、バブル崩壊以降の景気低迷感を打破するには公共投資ではなく規制排除が必須とさえ言われたものでした。逆に規制排除さえすれば景気は良くなるし、多少の痛みはあるものの大きく飛躍するには必要だといった論調もメディアに多数露出。

また、金融産業についてはグローバル競争に遅れることのないよう、むしろ打って出るには金融ビッグバンしかない!といったギャンブルとも受け取れる発言もメディアでは多かった。肝心のメディアは規制改革されてないから対岸の火事、要は地上波の特権は今も続いている。

時は移り、2004年は「構造改革」。

小泉政権が「民に出来ることは民に」とのサブコピーを印籠のように翳しつつ、当時の不景気の要因は既存の規制にあるとして解散選挙まで実行。要は景気が悪い原因は規制にあり、規制の代表格として郵政を採り上げ、国民の是非を問うとして郵政解散まで行ったもの。

党内では法案に抵抗するグループを「抵抗勢力」として排除、旧来の自由民主党の票田であった農業票や郵政票を放棄してまで推進することで「本気の規制緩和」を演出。この「劇的」な演出が大衆には効くもので、郵政民営化を争点とした解散総選挙では自由民主党が大勝、小泉政権はこれ以上無い支持を得て政権を進めていた。

郵政改革によって景気が浮揚することはないことは分かっていたし、実際そうであったけれど、規制改革が景気を良くするのではないかと期待を持った人が多かったのでしょう。だからこそ総選挙では圧勝したのでしょう。

因に小泉以降は不発、というなかれ。後輩の首相達が小泉時代の政策のツケを払わされてきたようなものだ。

 

そして現在。2010年は「平成の開国」「第三の開国」。

日本は開かれた国ではないとして更なる関税撤廃を進めることで景気浮揚を図るとした菅政権。貿易立国である日本は自由貿易を主導する立場にあり、更なる開国を進めることが必要だというもの。開国をすることが目的に聞こえるが、アメリカにすり寄るふりした深謀遠慮にも見えず残念。

アメリカのターゲットはご存知の通りTPP。またの名を日米FTA。輸出倍増による雇用回復を狙うアメリカにとって悲願のFTAなのです。他の小国相手の貿易では雇用倍増は果たせないので対日輸出を物販、サービスの双方で展開するはず。

アメリカが得るものは想像がつく。農業、金融、物流、知的財産権、医療分野でしょう。日米経済調和対話を読めばすぐに分かるはず。アメリカ基準を日本も導入せよ!という趣旨なんだけど、本当に導入されたらアどうなることか分からん。

 

1994年以来、時の米国通商代表部(USTR)が来日しては同じ言葉をステートメントに残してきた。自由、規制緩和、市場開放ばかり。逆にアメリカは乳製品と砂糖は自由貿易を頑に拒んでいる。日米貿易では斯様な商品が無いから報道されていないのだろう。でも、アメリカだって自由貿易を否定している分野を持っていることをしっかりと日本国民に伝えないといけないと思う。

 

アメリカの要望、それをそのまま国民に伝えず、耳に心地よいキャッチコピーとともに演出してきた政府の努力は認めるが、その結果が現在。何とも頼りない。

 

次の転機でもキャッチコピーが出てくるはずですが、踊らされないよう、しっかりと本質を見るようにしましょう。

 

(参考)資料;年次改革要望書

Output と Input

こういう毎日なにかを記してゆく行為をすると、つくづく感じるのが、人間としてのinputとoutputの少なさ。

 

outputはinputに応じて増減するもので、無から有を生むのは常人ではありえない。そんなことを考えていると、遊び足りないことに気づく。

 

もっと遊ばないと。でも、その前に遊び方にたけていないとだめだな。

そこから自分を変えてゆかないといけない。

未来予測

未来を予想、あるいは予測するのには相当な知見や技術がいるという。

 

ほんとか?  そう思いながら考えてみる・・・さっぱり分からん。

ということはやっぱり相当の技術なんかは必要なのだ。

 

そして、予測した未来から、現在に引き戻して考えてみる。

すると何をしたらよいのかが見えてくるのだ。 というこを教わった。

これって、普遍的なことだと頭では理解できても、行動で隅々にまで実現していこうとすると、とっても大変。でも、頑張らないとな。

アメリカも農業ではTPPを看過出来ない

こういう情報は報道されない。でもネットの時代だからこそ分かる情報を!

 

実はアメリカの畜産団体の大手たる牛乳生産者の協会だってTPPには反対している。具体的には価格競争力を持つニュージーランド産の乳製品に限定してTPPの関税撤廃対象から除外するよう求め、陳情書を昨年2010年にUSTR(米国通商代表部)へ提出している。

 

日米間の乳製品では価格競争力に自信があるようだけど、相手がニュージーランドになると自信が無いようで。理由も明確ですが...。

 

これを見た方は「そんな馬鹿な?...」と思う人もいると思いますが、これが現実。実際にTPPの交渉現場では、アメリカの関税撤廃からニュージーランド産乳製品は除外しつつ、他のアメリカ製品に対する関税は撤廃してもらうという都合の良い、良いとこ取りを突きつけているはずです。

これぞ国際協議。最初はお互いに何を大切にしているか突きつけ合うのです。

 

折角ですから意訳した日本語も付して以下にサマリーを。

◆Quote

 NMPF Insists on Total Exclusion of U.S.-New Zealand Dairy Trade in TPP: January 25, 2010

NMPF(全米牛乳生産者連合)は、TPPにおけるアメリカとニュージーランドの貿易から乳製品を除外するよう主張

 

In a letter to the Office of the United States Trade Representative (USTR), NMPF again pressed for full exclusion of New Zealand’s dairy products in the Trans-Pacific Partnership (TPP) trade agreement.

USTRに出した書簡のなかで、NMPFはニュージーランド産の乳製品はTPPの対象外とするよう再び主張した。

 

Although NMPF believed in the importance of balanced trade and in the potential for well-negotiated trade agreements to benefit the U.S. dairy industry as a whole, each agreement must be judged on its own merits.



NMPFは、アメリカ乳製品産業全体としては、調和のとれた貿易が大切なこと、また、しっかりと交渉された貿易協定によるメリットを信じているが、個々の協定はそのメリットを個別に判断されるべきと考えている。

 

A U.S.-New Zealand TPP would negatively impact the U.S. dairy industry.

アメリカとニュージーランド間のTPPは、アメリカ乳製品産業にマイナスの影響を与えるはず。

 

NMPF estimated that milk prices received by producers would drastically drop and gross revenues received by U.S. dairy farmers would plunge by a cumulative $20 billion over the first 10 years of the FTA if U.S. dairy restrictions on exports from New Zealand were fully phased out in the TPP FTA.

NMPFの予測では、もし、TPPによりアメリカとニュージーランド間で乳製品に関する関税が完全撤廃されると、アメリカの牛乳生産者が受け取る際の乳価は大きく下落、アメリカ乳製品農家の受け取り収入はFTA導入後最初の10年間で累積200億US$は減少する。

 



The letter is available here. Members of the Congressional Dairy Farmer Caucus alsosent a letter to USTR Ambassador Ron Kirk expressing their support for exclusion of U.S.-New Zealand dairy trade under the TPP.

その書簡はこのリンクで読めます。また、連邦議会乳製品幹部会のメンバーは米国通商代表部のRon Kirkにニュージーランド産乳製品の対象除外に向けた支持を表明する書簡を送った。

◆Unquote

 

こういうふうに利害が真っ正面からぶつかる時は、新たな利害関係を作ることで仲間とすると良い。そうすれば、目前の利害を相対的に小さなものとなることが多い。具体的には、両国共通の仮想敵国とか利害対象を作り、徒党を組むと良い。歴史に学べばそうなる。

 

アメリカとニュージーランドの対立は、どういう流れで消えるのだろう?まさか対日貿易で徒党を組むとか?ちなみに、ニュージーランドではTPP反対運動が起こっている。理由は単純。「アメリカは乳製品市場を開放しないだろうから、ニュージーランドの誇る世界最大の乳製品輸出企業のFonterraでさえ得るものが無い。だから加盟する理由が無い。」というもの。

 

とはいえ、アメリカが考える対日圧力はあの手この手でやってくる。

だから余計に心配になる。

 

夜の地球からエネルギー安全保障を考える

Earth at night on 5th/oct/2008
Earth at night on 5th/oct/2008

写真をリンクすると米国NASAの"Earth at night"の画像へ。

2008年10月5日に撮影されたもの。

この画像から分かること

 

経済水準

 

この画像で分かることは人夫々ですが、一般に経済水準を示すと言われます。

 

明るい地域や国はおおむね経済が繁栄していて、夜間もエネルギー供給が安定していること、夜間も経済活動が止まらない、止められないことを示しています。

 

反対に、経済レベルが低いと国力は乏しく、電力需要を満たせず、人々の活動は日中に限られる、という見方です。

 

夜間も行動出来るということには感謝しないといけません。

国力が充実している証です。

 

経済水準の差

 

光の量は経済活動レベルを示すということは、明るさの差を見ると、経済格差が分かるということでもあります。

 

朝鮮半島の南北の違い、アフリカ大陸や南米大陸の内陸部を見ると分かる通り、経済活動がままならない地域は真っ暗です。

 

暗いエリアを挙げると、カナダ北部、米国アラスカ州、南米大陸とアフリカ大陸の内陸部、オーストラリア内陸部、中国内陸部。ロシアでは東西の鉄道路線に点在する都市を除く内陸部です。

 

環境に対応した照明で明るさが変わる

 

2011年当時は経済活動を示すと分析されましたが、2020年現在では先進各国を中心に、状況が変わりつつあります。

 

環境対応のため、照明の質や色を変える地域が増えつつあり、先進国は2008年当時と比べて暗くなりつつあるというのです。

 

自然界の動物や植物にとって、明るいことは日中であることを示すわけですが、24時間太陽が出ていることは通常ありえないことなので、植物や動物の生態へ影響を与えてしまう。

 

そんな仮説を持って「環境対応」のため照明設備を入れ替えているというのです。

確かに、イタリアでは夜間の街灯は、日本のような色温度の高い白色系ではなく、黄色がかった街灯が多かった。

 

いずれ、その効果のほどはニュースになって報道されるでしょう。

 

2008年の大都市ジャカルタ

代わって今度は南半球。

 

インドネシアを訪問した時のこと。

外国人向けと見て間違いないホテルに泊まりました。

 

宿泊料は、現地サラリーマンの一ヶ月の賃金に等しい金額です。

 

左の写真は、そのホテルの部屋から撮ったもの。

 

超高層ビルが建つ土地の僅か500メートル先にはスラム街。ボクシング漫画の巨頭「あしたのジョー」に例えれば、泪橋の先に広がるドヤ街といった感じ。

 

バリ島等で知られる外国人向け観光地と違い、むしろジャカルタのほうが貧富の格差の実態を分かり易く示します。端的に言えば格差は激しい。

 

そうした国から帰国すると改めて思うことは「日本に生まれてよかった。日本人で良かったと。」

 

メディアや雑誌、街頭演説では、日本が今にも消えてなくなりそうな超悲観的な表現をする人がいる。違う見方をする人もいるはずだけど、反対論者の意見を報道しないのが気になりますね。

 

特に目立つのは朝日新聞ですね。

社の方針にあった記事で埋め尽くすので運動家の機関紙のように感じることもしばしば。

 

報道機関を主張するなら、反対意見も載せてはどうかと思うのだけど、21世紀のジャーナリストはそれで良いのだろうか?不思議な新聞だ。

 

 

CO2問題とエネルギー安全保障はセットで考えよう

原子力政策の誤りは日本を危機に陥れる!とか、がけっぷち日本!、亡国の○○とか、日本はダメだ!とか色々ネガティブなことを言う輩がいるけれど本当にそう思っているとは思えない。

 

2011年当時の週刊誌や新聞を見ると、釣りのキーワードとは思うけど、激しい論調を想起させる見出しが多かった。

 

でも冷静にエネルギー事情を考えて欲しい。

家庭にいても、経済産業省の資源エネルギー庁のWebを見るとわかりますよ。

 

日本は、資源の乏しい国土、海外からの輸入が必須なので、目の前のエネルギーは海外に依存した上で成立しているものです。

エネルギー源供給国との友好的な外交関係構築、自由貿易、自由な取引市場、この3つが機能しないと、エネルギー源は枯渇します。

 

自然エネルギーの利用で完結すべし!という人もいますが、出力の不安定さが課題です。

どうやって生活するか、いかに工場の生産を安定させるか、そんなことを考えてゆけば、制約条件も見えてこようというものです。

 

例えば、ヨーグルトは電力を使って定温環境で発酵させて作っているのが実態です。

食品だって電力が必要なんです。

 

CO2問題とエネルギー安全保障はセットです。

 

"日本を自虐的に言う前に、先ずは外国と比べてほしい。"

海外から帰国すると、いつもそう思うのです。

経産省、産業構造ビジョンを公表‎! はTPP検討用資料、故に内容充実!

一年前とはなるけれど、「経産省、産業構造ビジョンを公表‎!」 といったタイトルで2010年6月6日の日経朝刊に掲載されてました。一年経った今だから分かるけど、これはどう見ても明らかに TPP政策立案に必要な基礎資料。

 

だからこそなのか、資料としての完成度も秀逸!この資料構成でよく見てほしいのは、グラフ。資料は意図を絞って作るべきことを改めて気づかせてくれる、そんな資料の典型例。まぁ、典型例だからこそ、説明もし易いのだけれど。

 

例えば、他国と比較する際、ある時期を100として指数化しているのか、それとも実数で比較しているのかは、そのページで伝えたい趣旨によって変えられている。ある資料では増減率に注目して比較するけれど、絶対額には触れないようにする工夫が随所にある。そういう意味で無知な大衆を目論み通りに導くための資料。読み進めれば分かるけど、行間ににじむのはTPP、FTA、EPAといった自由貿易協定の促進です。一番の読者は国民にあらず、たぶん農林水産省かも知れないけど...。


このビジョンを検討するにあたって作られた、経済産業省による日本の産業を巡る現状と課題には多くのデータが引用されている。この資料は、統計を上手に纏め、一定の見解を主張する優良資料の典型例とも言えるので、これからプレゼン資料等を作る人にとって大変良い教材とも言える。見栄えはいまひとつだけどストーリーや資料の見せ方は秀逸なのですよ。しかしながら、結論部分がいただけない。リンクで見ればわかるけれど、P.41以降とそれまでのストーリーは飛躍しすぎなのです。

この資料では、政策としてのターゲティングポリシー、続いて、日本の産業競争力として事業コスト(法人税)が採り上げられています。諸外国と比べて高いので日本減税を求める世論を受けてページを割いたのだと思う。

 

けれど、日本という地域を減税(安売り)する必然性はない。例えば、欧州は域内経済圏だから単純に比較する対象ではない。また、途上国は外資招致の観点から減税に踏み切った背景もあり、これも比較対象外。中国にいたっては重税の国だから比較対象にならないだけでなく、国民の人口規模の違いの点でも比較しても意味がない、とも言いたくなる資料が多い。

 

更に補足すると、中国の経済成長に注目することは良いことだけど、実態は脆弱な産業基盤であることを理解している人がどれだけいるのだろうか?同国の外貨獲得の2/3はいわゆる外資との合弁企業が稼いでいるもので、中国経済固有の競争力なのかといえば実は疑問符がつく。実力ではなく、先進国の投資によるジョイントベンチャーの成長に関する持ち分を得ていると理解すれば良い。


ともあれ、この資料は秀逸。

でも、当時公表された産業ビジョンを真に受けるのではなく、一連のデータによって、こういう仮説を持った経産省を活用するにはどうしたらよいかを考える程度で良いのではないかと思う。経済の前線を担う企業に対する営業支援を期待するのが一番。もちろん、主従でいえばあなたが主、経産省は従です。この程度での期待なら、結果がうまくゆけば経産省側も「省の功績」として主張できるし、関係者一同ハッピー。

 

この資料は当時は経済産業省独自の資料調査であるかのように理解されたけど、今となって漸く真意に気づかされる。要はTPP用の資料。けれど、資料としての充実度が群を抜いているので、マクロ観が欲しいときには是非一度見てほしい資料のひとつ。今でも時々探しては見返す資料のひとつ。

 

良い資料は、内容を更新さえすれば、物語としての秀逸さは今も健在。この資料も同様だと思う。

 

とはいえ、一番気になるのは日米経済協調対話における使われ方。これは名前こそ「年次改革要望書」や「日米構造改革協議」から変わっているけど、中身は同じ。アメリカ国益に沿うよう、日本国内を改革するよう日本に突きつける内容。日本も同様の改善要望を出しているけれど、日本の要望は一度是非確認いただきたい。愕然とする。日米双方の要求を相対的に比較すれば天地の差。誰だ?こんな仕組みを考えたのは?

 

ここまで来たら見てもらいましょう!アメリカ大使館に掲載されている日米経済協調対話の訳文とやらを

 

うーむ、如何なものかと思う。やっぱり加盟には大反対。

規制って悪か?

■郵政って何だった?経済成長の切り札になったのか?

 

「郵政民営化」。このキーワードで相当盛り上がりましたよね。

 

でも。

今にして思えば、郵政民営化は日米年次改革要望書の主要トピックであったと思うけど、何か変わっただろうか?変わったのは景気?、経済の構造?、景況感?


結論。郵政民営化して何が変わったか?
敢えて言おう。何も無いと。ひとつだけ言えば与党が変わった。

まぁ、一番変わったのは郵政事業へ関わる社員含めた関係者かも知れない。



郵政民営化の本質は、外国資本による、日本の個人金融資産の取り込みの促進だったのではないかと思う。郵政民営化の際、一番の話題となったのは個人金融資産を吸収する金融機関として郵便局の巨大さ。日本の個人金融資産の巨額さは群を抜いていて世界2位。その中でも巨大な存在たる郵便局の預金残高は官業による民業圧迫の象徴的な存在にしたてあげられ、反論でも述べようものなら「抵抗勢力」として整理された。

 

その金融資産の運用配分はお国柄によって特徴がある。

日本は現金・預金が大好き、英国は保険・年金へ重心、そして米国は現金・預金は程々にして株式や債券への投資を含めてほぼ均等に配分している。


こうした状況で、規模拡大を目指し、仕組み債の販売などに悩ませていた米国の金融機関が何を考えたかといえば、日本の金融資産の取り込み。金融商品をどれだけ企画しても買い手がいないと売り上げが出ないだけでなく、ヘッジするリスクの買い手もいない。だから日本に目をつけたのだろうけど、投資信託だけでなく預金も含めて運用を受託することに伴う成功報酬や手数料収入の確保を見込む、実に巨大な市場を取り込むことが其の目的だと思う。

なぜ日本なのかといえば、他の先進国では現金・預金は既に少ないので株式や債券への投資を誘発するにも限界がある。対して、日本は米国とは真逆の運用配分なので、まだまだチャンスがある、というもの。世界2位の規模は今なお魅力的なのである。

2000年代中頃から、こうした潜在的なチャンスの取り込みをはかるべく、既存のシステムを破壊するキーワードが準備された。それが「官から民へ・規制緩和」。市場経済は万能であるかのように語られていた時代が数年前にもあったと思いますが、そのことです。現在の不景気を全て既存のシステムの責任とし、現在の経営者の責任を不問とするかのようにも理解できるムードメーカーがいたと思います。今頃何をしているのだろうか?

でも、考えてほしい。規制があったから不景気になるのか?

すなわち、規制が無いと好景気になるのか?

 

規制と経営者の力量は比例も反比例もしないと思う。

要は、経営者が必要な行動を、しかるべき時に判断、実行していれば自然と企業は成長できる。



■日本の規制を外国と比べると...

ちなみに、メディアは現在の与党を叩く材料として、他国との規制状況を比較する。もちろん、日本が自由化している部分ではなく、規制をかけている分野と他国が自由化している分野である。そうでないと「叩けない」。これだけのこと。

ちなみに、日米農業の規制を語る際に、米国は自由農業、日本は規制農業とするのは誤り。

米国の農業だって確か2段階にわたる市場価格対応型の規制というか政府による補助金や融資のシステムがある。あれだけ巨大な企業農業を進めている米国も補助金を発行していることは意外でしょうが、実は事実。日本だけが補助金を発行するのではなく、世界各国で農業は補助金で支援されている産業なのです。食糧確保は各国にとって国民を喰わせるために必要なライフラインであり、国家安全保障上の戦略的物資なのです。

 

ゆえに補助金=税金を使って何とか自給率をあげ、輸出余力さえもてるようにしようとする。豊作であれば輸出の売上が増えるし、もし凶作となれば輸出を削ればよい。もちろん、削られた側=輸入国からすればたまったものではない。こういうことが考えられるから、自給率が注目される。

 

だから、自給率の異常低下は好ましくないと言われています。

想像出来ない人には極論で考えてもらうと分かり易いもの。例えば自給率ゼロだとどうなりますか?

 

外国の言い値で食糧を輸入することとなるのです。

どうでしょう。普通に恐くないですか?

 

合成の誤謬

 合成の誤謬という言葉をご存知ですか?ミクロの視点では正しいことでも、それが合成されると、つまり、マクロレベルで集計されると意図しない結果が生じることをいう経済学の言葉です。

 

 実業の世界では、製品と販売の連携が難しい背景に「合成の誤謬」があるとしばしば言われてきました。具体的には、小売店が問屋へ発注するとき何を考えるかと言えば、売り損じを嫌うもの。そこで、実際に売れる数量を100とすれば110くらいを問屋へ発注する。その発注を受けた問屋は小売店の注文に対して欠品を避けたいので110の発注に対して120くらいを事前にメーカーへ発注する。更にメーカーは120の発注に対して欠品を起こさぬよう140を作り込む。

 

 この時点で合成の誤謬が生じています。実際に生活者に売れる100に対してメーカーはなんと140の製造をする、という事態になるのです。こうした増幅過程が今の日本で起こっているけど何のことか判りますか?

 

 それは「自粛」です。

 

 被災地があんな状況だから喪に服すとしてイベントを中止、延期とする動きです。誰かが始めたことで、その気持ちも良く理解出来るのですが過剰な配慮は「合成の誤謬」以外の何物でもない。被災地や何らかの関係がある人達が「個人レベル」で自粛するのは理解出来る。けれど、この自粛の動きをみて「意味もなく追随する自粛運動」がどれだけ実需市場へ影響を与えていることか...。

 

 考えてもください。国民全員がそうした自粛モードへ突入すると当然に不景気になります。というのも日本国の国内総生産の6割が個人消費です。ゆえに人々が消費を過剰に押さえると間違いなく不景気になります。

 

 金は天下の回りもの、とはよくいったもので、通貨は「回る」ことが至上命題。回らないとGDPが縮小、つまり不景気になる。いま、被災地が必要としているのは再起するための勇気と資金、そして「需要」なんです。折角、勇気を振り絞り、資金を掻き集めたのに、大切な「需要」を過剰に押さえてはいけません。義援金を相殺してしまう行為です。

 

 このことを良く理解してか、大企業の中には被災地の地酒や名物を販売促進の対象とするなど義援金だけではない新しい支援を始めている企業も出始めました。今は企業レベル、しかも一部の動きでしかありませんが、放射能による影響が明確になるにつれ支援の範囲や賛同者も拡大することでしょう。

 

 みなさんも、合成の誤謬に対する加担者とならないよう、大いに消費しましょう。義援金を送ることも重要ですが義援金は一時的なもの。継続的な支援を果たそうと考えるのであれば、被災地の産品を大いに消費することでも出来ます。酒を飲む気にならない、そんなお気持ちもよくわかりますが、大いに消費しましょう。買いましょう。ボクは既に実行してますので皆さんも是非!

バンザイの作法

 統一地方選挙です。投票しましたか?

 投票当日の深夜には開票速報が報道されるようになるものです。そこにつきものの動作と言えばやっぱり"バンザイ"です。ところが、そのバンザイの仕草をよく見ると、ほとんどの方は"降参"になってませんか?

 

 手のひらを前方に向けるのではなく、体の内側へ向けるのが作法です。右手は内側になる左側へ手のひらを向け、左手はその逆。こうすることで降参ではなくなるのですが、みなさん降参してませんか?折角苦労して当選したのに降参って...。

 

 たかがバンザイというなかれ。一事が万事です。よーく考えて作法や仕草を改めて見つめてはどうでしょう?そうすれば新しい気付きが生まれます。

分散志向の時勢

 東日本東北大震災を経た今、復興や防災が叫ばれる中、現実のビジネス社会ではリスクの分散が叫ばれようとしている。国内雇用の保護ではなく、リスクの分散。例えば、これまでであれば、生産性や経費効率を上げるためにどこか一カ所に集中して製造していたものが、東日本と西日本で一カ所、といったような分散。集中から分散の時代へスイッチが変わったように感じている。

 先日も分散をテーマにお客様企業の幹部へ提案してきました。役員相手なので気合い入れてやりましたが、気合いは入りすぎても良くないです。そう思いました。

 例えば、国内においても仕入れ先を万一のためにバックアップを設けておくといったような具合。例えば、目の前にあるパソコン、家庭で使う場合は無停電電源装置などは使わないケースが多いと思いますが、会社であればサーバ用の電源装置は当然のように投資しているはずです。また、サーバの重要性に比例してバックアップ策にもお金をかけているはずです。こうしたITでは普通のことであったバックアップを、現実の物流世界でも構築しようとする動きがにわかに活発になっていますね。

 こういう時、お客様の悩みをどうしたら解決出来るのか?はたまた、どうすれば「ありがとう」といってもらえるのか色々とアレコレ考えてしまうけれど、結局は自分の中で最初に浮かんだ解決策が結論であったりする。色々悩むけど、今はとにかく「分散」の時代。何を分散させ、何を集中させるのか?その際のバックアップ策はあるのか?といったことを考えている。

 

 いまの時分、考えだしたらキリが無いし、どれだけ考えても安心感を得ることはない。

 それほど不確実性が高まっているのでしょう。だからこそ、分散を志向する方が増える。

思考停止の言葉「規制緩和」

 規制緩和。いつの間にか、この言葉は打ち出の小槌であるかのように使われました。丁度、小泉元総理の頃、規制緩和が叫ばれ、長期低迷を続ける経済の再興策として位置づけられました。

 でも、無理はありません、あの当時の有権者は何でも良いから変化が欲しかった。何でも良いから変化を欲したことこそ、有権者に思考停止を促すマジックであり、冷静に考えれば解決策は別のところにあることを理解出来たことであったと思うのです。

 

 規制緩和政策のなかでも最大の金額規模を誇るのが郵政民営化。

 その総資産たるや約340兆円。これだけ潤沢な郵貯資金を特殊法人等に代表される政府機関でなく、個人や民間企業に融資できるように資金使途を開放することで、日本経済の活性化を図るとされた政策。

 

 ところが。今なお景気低迷を続けるように、不況の原因は別にあった。景気低迷は今後も続く。企業再編を通じて、市場でのプレイヤーが需要に対して適正規模となるまで不況は続く。

 

 結論から言おう。少子高齢化こそ不況の原因...。

 

思考停止の言葉「コンプライアンス」

 企業に勤める人ならば分かる最近の言葉にコンプライアンスと規制緩和がありますよね。今日は、その中でも「コンプライアンス」を。

 コンプライアンス。遵守の意味で、具体的にはルールを守る、という趣旨で運用されている、この言葉。日本人の多くに記憶されているのは、雪印事件や食肉偽装事件のような産地偽装や品質偽装の事件。事件がメディア各局に大きく採り上げられ、広く世に知られています。事件の結果、気付けば反社会的な会社とみなされ、取引先の多くから取引停止を突きつけられ、廃業や破産に至るというもの。こんな経緯を見て、最近、企業の動きとしては法制遵守、規則遵守の徹底が図られているように思います。

 

 ところが。良いことずくめの筈のコンプライアンスが大変ユニークな運用をされているケースもあるように感じています。コンプライアンスを大儀として掲げた以上は、ルールをしっかり守り抜くことこそコンプライアンスの目的であるかのように勘違いして運用されているのです。

 

 実は、コンプライアンスの目的は「お客様の信頼を守るためにある」。これ以上でも以下でも無いのです。本質的にどうでも良いことを確認するために貴重な時間を消費していたりしませんか?何か勘違いしてコンプライアンスを運用していませんか?

 

 コンプライアンス。確かに重要な事なんですが「信頼を守る」といった視点に立てば、どうでもよいことに対して悪戯に時間を費やしてはいませんか?

 

 メリハリを付けてはどうか?といつも思うのですが、当面は斯様な運用が続くのでしょうね。本件、当面は仕方の無いこととして頑張るより無さそうですね。