2020年10月6日、米国の大手旅行雑誌のCondé Nast Traveler (コンデ・ナスト・トラベラー)が、The Best Cities in the World: 2020 Readers' Choice Awardsを発表しました。
富裕層の読者による世界で最も魅力的な大都市ランキング2020年は
1位に京都!、2位にリヨン、3位はシンガポール!
東京は…6位!4年連続1位の東京から、京都が1位を奪いました。
Condé Nast Travelerとは(コンデ・ナスト・トラベラー)
日本では聞き慣れない米国の雑誌。
旅行情報誌としては読者数が多い。
- 高所得者層を中心とした読者を持つ米国大手旅行雑誌の一つ。
- 高質の旅行、ホテル、レストラン、ショッピング等に関する最新情報を紹介する。
- 読者数は推定300万人超。
- 雑誌とデジタル媒体を合わせた読者数は600万人弱。
定期購読すると安価に(取扱はFujisan)。
単巻で買う場合はアマゾンへ。
Readers' Choice Awards記事の主なレビュー
以下Conde Nast Traelerの英文記事の一部を日本語に訳しています。
行ったことのある京都、シンガポール、シドニー、東京に絞って、日本語ならこうなると思った文章に翻訳しています。
米国の雑誌なので、旅の視点が日本人と違うかもしれないと思いながら、英文を読み進めましたが、表現が違うだけで視点に違いはないと思います。
旅行は、行きたい、見たい、食べたい、やりたい、という体験欲望を満たす行為。
その時に感じることが醍醐味で、過去4年連続1位を続けた東京、今回初の1位になった京都といい、評価のポイントは理解できる内容が多かったですね。
主な大都市に関する評価
1位の京都に対するコメントを読むと、千年以上昔から変わらない京都ではあるが、東日本大震災以降他地域から人が流れ込み、主にクリエイティブ分野で活力が蓄えられつつある。
その創作品は町屋で買える、といったことなど。
寺社仏閣の魅力は皆知るところなので、その他の魅力も見て欲しいということですね。
日本人は気付き難いけど、外国人から言われて初めて気付く内容もあります。
外国の雑誌をWebサイトで読むのも楽しいですよ。
手軽にできる異文化体験です。
皆さんも英文Webサイトのネットサーフィンをお勧めします。
京都に行ったら、リッツ・カールトン京都に泊まりたい!
世界中探しても、京都ほど個性豊かなリッツは無いと思うのです。
京都
京都はご存知ですよね。
今も、1,000年の歴史を持つ寺院があり、若い芸者が街を通り過ぎる都は変わりません。
一方、京都映像写真祭の共同創設者のLucille Reybozに言わせると「京都は日本でも保存状態の良い都市ですが、2011年の大震災以降、生まれ変わりつつある。多くの芸術家が京都へ転居し、新しい活力をもたらしている。」と言う。
京都の緑豊かな町屋が並ぶ通りを見ると、クラフトショップや落ち着いたコンセプトストアに人気がある他、日本酒と同じようにジンも人気があります。
ミシュランの星付きレストランは、今なお100を超え、味覚体験の質は心配無用。
もし、ミシュランの星がつかないけど伝統的な食事を楽しみたい場合は、200年の歴史を持つ旅館・懐石近又(*)を試してください。
(*) 2001年に建物は典型的な町屋作りで国の有形登録文化財に指定されている。
シンガポール
2019年に最高の旅先とされたひとつ。
現代アートがたくさんあり、新しいホテルが出来ているが、気付か無いかも知れ無い。
日中の探索の後にリラックスしたいなら1,000種類のジンから選べるAtlas Barへ行くか、Marina Bay Sandsへゆこう。
夜のHawker centerへ行けば、様々な国の料理を楽しめる。
シドニー
オーストラリア最大の都市は季節を問わず理想的な行き先。
季節を問わず家の外で食事を出来るし、屋外で色をしたり、ロックプールで泳いだり、夏ならボンダイビーチやレッドリーフビーチへ行けます(北半球は冬を忘れ図に)。
現地の冬に行っても、鮮やかな街を探索出来ます。
パディントンで食事を楽しみ、マンリーへフェリーで行こう。
東京
TOKYOはBest Citiesリストの常連。
高層ビルと静かな寺院が街中にあり、何世紀前からある伝統と、超現代的なものが並存するミスマッチに驚くはず。以前から説明するように、熱にうなされながら見る、覚めたくない熱にかかったよう。
世界中で、最もミシュラン星付き飲食店(Michelin stars)の多い都市なので、グルメを目的にするならベストの旅先。
東京で手始めに行くなら、ラーメンなら"きかんぼ"、バーなら"Ben Fiddich"を勧める。
リスボン
個人的に気になっているのは7位のポルトと10位に入った首都リスボン。
どちらも、大航海時代に隆盛を極めた列強国の一つ、ポルトガルですね。
小さな国が当時の世の頂点を占めたこと、今は落ち着いた成熟国家となっていること。
それでいながら、観光名所としても成立している国家ですが、どうやって国民が生計を成立させているか、ほとんど知らないので、一度行ってみたい。
けれど、日本からは遠い国。
下の写真のような場所へ行ってみたいなぁ。
トップ10から外れた大都市
大阪、台北、バルセロナ、アムステルダムがトップ10の圏外へ。
代わって入ってきたのがリヨン、ポルト、ヘルシンキ、リスボン。
昨年までは大阪は野球文化が浸透している都市で…といった評価がありましたが、京都と比べるとコンテンツの魅力に欠けるのでしょう。
甲子園で阪神戦を観戦すると、その熱気に驚くとは思いますが、同じことは米国のBoston RED-SOX戦でも体感出来るので、野球だけでは力不足なのかもしれません。
他の地域が急進してきたから圏外になったのでしょうl。
観光の魅力は二年や三年では変わらないので、10年計画で自治体くるみで頑張ってほしい。
2020 | 大都市 | (2019) | (2018) | (2017) |
1 | 京都 | (2) | (2) | (3) |
2 | リヨン | (-) | (-) | (-) |
3 | シンガポール | (3 | (7) | (13) |
4 | シドニー | (10) | (6) | (6) |
5 | ウィーン | (4) | (4) | (2) |
6 | 東京 | (1) | (1) | (1) |
7 | ポルト | (-) | (-) | (-) |
8 | ヘルシンキ | (-) | (-) | (-) |
9 | コペンハーゲン | 6 | (-) | (-) |
10 | リスボン | (-) | (-) | () |
(-) | 大阪 | 5 | 12 | (-) |
(-) | 台北 | 9 | (-) | (-) |
(-) | バルセロナ | (8) | (9) | (4) |
(-) | アムステルダム | (7) | (15) | (12) |
Condé Nast Travelerは安さ追求にあらず
そもそも読者層がプレミアムな富裕層なので、安さを追求しません。
明らかに、旅行した際の満足感を重視していますね。
旅行は、旅費だけでなく、時間、体力の全てを使って楽しむもの。
それだけ、自分のパワーを使うのに、満足感に乏しいとか、不満を残したまま帰国するとかは避けたいと考えるものです。
だから、満足感重視の記事になっているんでしょうね。
旅程の全てを高質なものには出来ないけれど、無理の無い範囲内で満足感重視の旅程にしてはいかがでしょうか?
Best Cisites Awardsの記事(リンクはConde Nast公式)も参考にしつつ、ご自身の予算に合わせて楽しみましょう。