日本人だけでなく、訪日観光客にも MUST なメニューとしてお勧めしたい。
上の写真は、鰻重(松)、肝吸い、そしてサッポロのラガービール です。
ビールと言えば生が多いけど、ラガーの苦さは合いますよ。
一般に苦味が強いビールですが、甘く焼き上げた小柳の品々を考えると、ラガービールが合います。
ラガービールの苦味が、口中をサッパリとしさせ、味覚をリセット出来るんです。
浅草は老舗の鰻屋がたくさんあるんです
鰻の名店が集まる浅草。今回は小柳の鰻重です。
鰻重に肝吸い、そして焼き待ちでビールを頼んでいます。
鰻を頼むと、時間がかかるから焼き上がりまでの間は、飲んで時間を潰すというのは落語の世界、とも言われますが、休日の昼間なのでビールを飲みましょう!
鰻重の楽しさ
研究者の発表によれば、人類は本能的に炭水化物と脂肪分を好むようです。
飢餓に備えて、遺伝子レベルで設計されているようで、世界中の人類はそういう習性を持つそうです。
その視点で見ると、鰻重は実に本能に沿った食べ物です!(笑。
まず、タレの甘さが鰻の脂肪分と出会うだけで美味しい。
更に、サッパリ感のあるご飯が加わると、食感も楽しく、それだけで幸せになれます。
そこへ鰻というタンパク質が加わるのですから、生きるために必要な栄養素を全て口にできる食べ物です。
しかも、夏季に不足しがちなビタミン類を補給出来るのですから、体が自然に欲するはずです。
鰻料理は手間がかかる
鰻は美味しく食べようとすれば、実に手間のかかる料理です。
先ずは、その身を蒸して余計な脂肪分を落とし、炭火で炙って匂いを消しながら食感を良くするという実に手間のかかる料理です。
こういう料理こそ、外食店に期待するプロの料理です。
自宅で調理しようとすれば、時間もかかるし、炭火も必要なので、プロの店で食べたいですね。
一方、600円で食べられるチェーン店の鰻重も大切な存在です。
でも、味覚を評価する場合は、是非、老舗でも食べてください。
味覚体験の質は、全くの別物です。
鰻重用のご飯は自宅のご飯とは違う
鰻重用のご飯は、自宅で炊き上がるご飯とは違うと思いませんか?
どのお店に行っても自宅のご飯とは違うはずです。
自宅のご飯はしっとりふっくら。
一方、鰻重用のご飯は、ふっくら炊き上げるけど、しっとりはしない。
タレをかけるし、ご飯と一緒に口に含むので、水分は少なめのようです。
注文は鰻重(松)、肝吸い
今回のオーダーは、鰻重は松と竹から松、そして肝吸い。
肝吸いはそうめんと三つ葉も添えられています。
鰻の脂肪分を嫌う人には、特に小柳の鰻重をお勧めしたい。
小柳の鰻重は、鰻の身はプリプリで脂肪分はしっかりと落とされています。
しかも、口に含むと適度な脂肪分は残った状態なので、心地よいですね。
スーパーで買える安価な鰻は、脂肪分たっぷりで嫌味な匂いがする場合がありますが、小柳は老舗。
全然違うタイプの鰻が出てきます。
鰻の身はしっかりしていて、脂肪分は少なめでサッパリ。
炭火焼きならではの香ばしさ、そして、表面がしっかり炙られたことで食感が良いんです。
タレはわずかに甘めといった具合ですが、口中にしつこく残る甘さではありません。
鰻(EEL)は美味しいですよ!
小柳の暖簾
創業1926年の老舗
いまは2019年なので、94年目に突入。
一般に30年で事業は賞味期限が終わり、次の企業へバトンタッチすると言われます。
50年続くだけでも凄いことなのに、94年とは驚きです。
代々引き継がれてきた暖簾の信用を失うことの無いよう、その時々の大将と女将が自律して経営してきたんだと思います。
凄いことです。
休日は行列を覚悟しましょう
食べて納得できる鰻重です。
これを食べるために遠方から来る人もいるのでしょう。
会話を聞いてると、今夜新幹線で帰るといった会話も聞こえてきます。
ちなみに、営業開始は11時30分というのに、休日は開店前から行列が出来ています。
行列は、11時に並ぶと入り口に数名程度でしたが、11時15分には30名程度へ伸びます。
早めに並んでおいた方が、良いですね。
店舗所在地
店舗東側に銀座線浅草駅、西側につくばエキスプレス浅草駅があります。
どちらの駅からも徒歩5分程度の距離です。
仲見世通りを眺めながら移動したり、駅から直線で向かっても良い。
何れにせよ、浅草ならではの雰囲気を味わいながら店舗へ移動できます。
店内は四人がけのテーブル4つ、カウンター席は6席、2階にも席があるようでしたが、貸切でした。