作成日:2012/04/09
更新日:2019/04/29
笠置屋は「かさぎや」と読みます。
この名前は、月桂冠の初代大倉治右衛門が商売した時の屋号です。
月桂冠オンラインショップで買えるようになりました。
初代にまつわる名前がついてるんですから、本気で造ったお酒ですよ!
スーパーにあるお手頃価格のお酒との違いは、飲めば直ぐ分かります。
お歳暮やお中元などのギフトに十分通用する逸品です。
苦手だったのに本物の日本酒を飲むと...
4号瓶で4,070円(税込、以前は3,960円)。
価格は高いです金額に見合う価値があると思います。
激安の秘伝「醸造用アルコール」は無添加
原料は米と麹のみ、あとは美味しい水。
市販用の安い日本酒は、作り方が"安い"からです。
醸造用アルコールを添加すれば、発酵時間を短縮できるので大量生産出来るんですね。
安いお酒は、アルコール濃度を下駄履きしているということです。
ちなみに、鼻にツンとくるアレの正体は醸造用アルコールです。
日本酒の苦手な人を増やす匂いです。
原材料名をよくみてください。
「醸造用アルコール」と記載がありませんか?
酒に限らず、この表示を偽装すると、企業生命を奪うので、事実が書かれています。
そういった混ぜ物の清酒も、現在の酒税法では「お酒」と定義されます。
安くするために醸造用アルコールを使うのですが、日本酒本来の味覚とは異なり、辛くなりがち。
やっぱり本物は美味しい
悪貨は良貨を駆逐する。この言葉は日本酒にも該当する様でびっくりです。
学生時代に飲んだグラス1杯の激安日本酒で泥酔した記憶がありませんか?
その体験がトラウマとなって以降、日本酒は自分に合わないお酒と思っていました。
でも、これまでの味覚体験から言えば、本物は大概美味しかったんです。
学生時代から20年以上が経った今、せめて日本酒も本物を飲んでみようと思い、選んで買った次第です。
心の中では...
- その「本物」のお酒が美味しくなかったら、もう買うまい。
- 日本酒業界がどうなろうと知ったこっちゃない、私には合わないお酒、縁の無いお酒。
それほど思いつめていましたが、結果は"おいし〜!"
笠置屋に限らないと思いますが、本物のお酒は激安のお酒とは全く違います。
こういう「本物」のお酒を最初に飲んでいたら良かったと強く思います。
一方で気付く「激安のお酒が不味い、二日酔いし易い其の理由はなに?」
温度は常温がおすすめ
飲み方は常温で、ほのかな香りを楽しみながら、口当たりを楽しむといった飲み方です。
日本酒の良い味覚だけを抽出した楽しみ方は、このブランドなら常温一択!
冷やしても美味しいけど、夏場でなければ常温がおすすめです。
日本酒のツンとくる臭いの正体は醸造用アルコールだった
ツンと来る日本酒の匂いの正体は、醸造用アルコールです。
その匂いが嫌で、日本酒を飲めない人、嫌いになった人は多いと思います。
私もそうでした。。。
匂いがきつくて飲めない日本酒には共通点がある
同じ体験を持つ人は多いと思います。
日本酒には本来、今のような辛口は存在しませんでした。
本来の辛口は、糖の発酵を進めて、アルコール度数を高くしたもの。
しかも、辛口に作り上げるにも技術は必要なので、バブル前の辛口清酒は安くはないし、ツンと来る匂いが無かったものが多かった。
あの正体は醸造用アルコール
ずばり、醸造用アルコール。
これが、日本酒嫌いを増やしていると思います。
こいつを入れると、アルコール度数は簡単に高くできる。
しかも辛口にするために必要な技術や発酵時間も必要ない。
製造原価を安くしながら、当時人気だった「スーパードライ」のイメージにあやかった「なんちゃって」辛口の日本酒が増えたんです。それまでは平たい味覚が多かったはずの日本酒市場では、珍しい"辛口"が消費者に受けたんですね。
不幸なことに、安くて、アルコール度数高めの商品なので、売れたんです。
真面目に作る日本酒が不憫
辛口の日本酒を引き合いに出しましたが、真面目に作られた本物も残っています。
スッキリする味覚を持った吟醸酒があるんです。
キリッとしたドライな感じではありません。
口にスッと入って、フッと消えるようなお酒ですが、一瞬のこく味に驚くと思います。
笠置屋はそういうお酒です。
それでも辛口の日本酒が大好きという人はいるのでしょうけど、コメや水の違いも味わいたい人には邪魔な存在と思います。
今回紹介している笠置屋には醸造用アルコールは入っていません。
本来の原料だけで完成品にしているので、安心して大切な人向けの贈答品に使えます。
ギフトに十分通用するお酒です
「笠置屋」は、当初「月桂冠大倉記念館」限定販売商品でした。
記念館で買った当時は2010年。
当時は楽天市場にも販売されていなかったんですよ。
でも、あれから9年がたち、検索したらオンライン販売サイトが見つかりました。
寛永14年(1637年)山城国笠置荘(現在の京都府相楽郡笠置町)から伏見に出て、酒造りを始めたときの屋号が「笠置屋(かさぎや)」。それを名前に採用したお酒です。
山田錦という酒米を35%まで磨き(65%を削る)、それを発酵させた日本酒です。
勿論、大吟醸に分類されます。
酒米は磨けば磨くほど、雑味がなくなり、発酵に必要なデンプンしかなくなります。
この商品は、65%も削っているので酒米1,000kgから350kgしか原料として使わないことになります。
当然のことですが、原料コストは高くなり、高級品になります。
しかも、低温でじっくり醸造したので、時間もかかっています。
時間はコストですが、かかった時間に見合う味覚を体験できるので、ギフトにも使えます。
色も香りも素晴らしい、ギフトや自分へのご褒美に是非!
飲んだ感想です。
安いお酒にありがちなことの全ての否定的な味覚体験がありません。
月桂冠さんが賛同するか不明ですが、飲んだ印象を、口に含んでからの時間経過毎に表現すると、こんな感じでドラマが始まります。
直ぐ →上善如水か?と思う
1秒後 →コメの香り?旨味?何かが違う
2秒後 →旨味がある、上善如水とは違う
3秒後 →喉を通った後の口中の残り香がきれい!
(スッと消えます)
白身魚の刺身に合います。
魚の生臭さは強調しないし、魚の旨味を強調し、喉越し後の香りも素敵。
具体的には、
- 鼻にツンとくる痛い香りは皆無。
- 口に含んだ時の香りもマイルド。
- 飲んだ後の口中や鼻腔に残る香りも華やか。うっすらとフルーティでさえあります。
- アルコールは勿論ありますが、口に含んだ時に優しく、舌を刺す感覚もない。
- 寿司、生牡蠣など特に水産物との相性は最高。
- 白ワインには無理な芸当。
こういうお酒を飲んでみたいと思っていたら、やっぱりあるんですよ。
月桂冠という大手酒造メーカーは、安い酒も作りますが、本気のお酒もあるんです。
特に水産品との相性は良いですよ。日本酒ならでは!
このお酒は、半端なく美味しい。
贈答品にも使えますし、ハレの日、何か目出度い時、嬉しい時に飲んで欲しいお酒です。
自分へのご褒美に飲んでは如何でしょうか?
一年に一本くらいなら自分へのご褒美も良いのでは?
毎日飲むには高いので、そういう使い方が良いのではと思います。
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繊細な大吟醸の肴は何がいいの?
合わないものは無いと思って良いですね。
ただし、韓国料理やインド料理のように香辛料をたくさん使う料理に笠置屋を飲むのは勿体ない。
香辛料で口の中が麻痺した状態で飲む安いお酒ではないので…。
刺身
全ての生魚に合います。
お酒のコク味は弱めですが、香り豊かで白身魚の刺身にも合います。
鯛、ヒラメ、白魚、フグといった白身魚の刺身の味わいを邪魔しない万能酒。
シマアジやエンガワのような脂肪分のある刺身を食べてもスッキリ洗い流してくれて気持ちいいですよ。
チーズ
チーズ鱈という製品があるくらいなので、かなり合いますよ。
刺身は勿論合いますが、チーズも是非お試しください。
常温でも良いですが、暖かいじゃが芋と共にオーブンで焼いて食べると最高です。
成城石井:フランス ルスティック ラクレット スライス 400g